DJ HAZIME、「カズさんとサッカーをやったことがあるんだよ」【NO FOOTBALL, NO LIFE #1】

東京を中心に90年代から国内外で活躍するレジェンドDJ、DJ HAZIME。そんなHAZIME氏が、実は“超”が付くサッカーフリークだ。しかも学生時代には読売サッカークラブのジュニアユースに参加するなど、選手としてもガチの実力を持っていた人なのだ。

ということで今回は、知られざるDJ HAZIMEのサッカー遍歴についてお話を伺った。自身のルーツから読売の先輩・キングカズとのアツい秘話、そして日本代表への想いまで、サッカー門外漢も必読のインタビューをどうぞ。

■カズさんとサッカーをやったことがあるんだよ

―HAZIMEさんがサッカーフリークだということを知らない読者もいると思いますので、まずサッカーとの出会いから聞かせていただけますでしょうか。

HAZIME:「キャプテン翼」だね。多分、小学校3~4年生くらいだったかな。小5とかで本格的にサッカーやりはじめて。小学校の時は通ってる学校のサッカー部にいて、中1の時に読売のジュニアユースに受かって、高1の夏までいました。何にもならなかったけどね(笑)。


―今サラッとおっしゃいましたけど、読売のジュニアユースってスゴいですよね!?

HAZIME:うーん、その後ちゃんとやれてれば、だと思うんですけど。最終的に高校に上がった時の背番号が42番だったんで……その時に辞めました(笑)


―気に入らねえ!と?

HAZIME:いや、「これはもう無理だな」って(笑)。ジュニアユースって中1~3まで学年別にあったんですよ。だから自分の学年では、レギュラーではないけど背番号12番とか14番とかだったから、ちょっと頑張ればとりあえずベンチには入れたんですよね。

それが高校に上がった瞬間に42番で、なおかつ1チームしかないってなったら「もう無理じゃん」って(笑)高校3学年で1チームで、しかも高校の1年と3年って対格差スゴいから。


―HAZIMEさん自身のポジションはどこでしたか?

HAZIME:「なんとなく右側」みたいな感じでしたね。当時はまだ“右ウィング”っていうポジションがあったので。他には右サイドバックやったり。


―お手本にした選手とかは?

HAZIME:いないね。とにかく足が早いってだけで上がれたようなもんなんで。どっちかっていうと野人・岡野みたいなタイプだったから(笑)


―とにかくサッカーをやることが楽しい、という感じ?

HAZIME:そうそう。「誰みたいになりたい」的なことはあんまりなかった。そもそもマラドーナ左利きだし、真似できないじゃんっていう。


―その頃「プロになりたい!」という気持ちはあったんですか?

HAZIME:たぶん、勝手になりたかったんだと思いますよ。だからわざわざ読売を受けたわけだし。ただ「プロになりたい」と思ってた記憶はないんだよね。親に期待されてたわけでもなかったし。


―当時の読売ってトップ・オブ・トップな感じですよね? その時の同期でプロになった方とかはいるんですか?

HAZIME:同期には有名な選手は1人もいないんですよ。


―ユースがトップチームと顔を合わせることってあるんですか?

HAZIME:トップの練習が午前で終わって、ユースが来るときに帰るんですけど、そういう時には会いましたね。


―その時のトップチームって、カズ、武田、ラモスとかの黄金期ですよね?

HAZIME:そうだね……。なんかこれ、引退した選手の話みたいになってるけど大丈夫?

(一同笑)

HAZIME:そうだ!思い出した!小学校の時に良くしてくれてた隣の小学校のコーチとカズさんが仲良しで。カズさんがパルメイラスか何かにいたときかな?

夏休みとか冬休みの時だけ、その人のところにカズさんが泊まりに来てたんですよ。僕と一緒にサッカーしてくれたことがあって。


―メチャメチャスゴいエピソードですね!

HAZIME:「僕、読売受けます!」みたいなこと言ったら、カズが「俺も来年は読売だから」って。

(一同笑)


HAZIME:その話だけは超覚えてますね。カズさんが読売に来て、僕も受かって、読売ランドで再会、みたいな(笑)。当時の話をしたら覚えててくれて。


―それはアツいですね! Jリーグが始まった93年当時には、もう読売ユースは辞めていたんですか?

HAZIME:僕は75年生まれなので、もう18歳とかじゃないですか。まあ・・・ね。普通にワルい方向に(笑)。ヒップホップばっかり聴いてました。

背番号42渡されて「もうやってらんねえ」ってなったところに、ヒップホップが手招きしたんだよ、きっと。

(一同笑)


―HAZIMEさんがサッカーを辞めたのと日本語ヒップホップがドカンと来たのは同時期ですか?

HAZIME:もうちょっと後だね。マジメに何かやってて、挫折するとグレるじゃん。そしたら夜、出歩くじゃない?(笑)。そこにちょうどよくクラブがあった、みたいな。90年代前半~中盤とかですね。その前にダンスブームがあって、それでヒップホップの存在だけは知ってたんですよ。だから「いいなあ~」と思って見てたし、少しダンスもやってましたよ。


―すでにヒップホップがガンガンにかかってるクラブがあったんですか?

HAZIME:90年代アタマにはあったね。当時の六本木に老舗と言われてるクラブが2つあって、そのひとつがIDチェックも何もなくて。だから中学生ぐらいの時から入れちゃったんですよ。


―ということは、高1でサッカーを辞める前からヒップホップに……

HAZIME:少なくとも1年は被ってるね(笑)


―当時のヒップホップシーンで、HAZIMEさん以外にサッカー好きで話ができるっていう人はいらっしゃったんですか?

HAZIME:ただ見るのが好きな人だったら結構いましたよ。「なんとなく見るのは好き」みたいな。


―最近のJリーグは観戦されますか?

HAZIME:今は大宮アルディージャだね。ひょんなことから長谷川悠(現・清水エスパルス)選手と仲良くなって、彼が大宮に4年くらいいたんですよ。当時よく連絡くれたりメシに行ったりしてて。それで大宮の試合も見に行くようになって、他の選手とも遊ぶようになって。大宮のホームは良いスタジアムだし、行ってたら少し愛が芽生えて……みたいな感じ。


―観戦するときはユニフォームを着たり?

HAZIME:絶対着ない(即答)。一応、読売の人間なんで、魂だけは売れない(笑)。

(一同笑)


―では、海外サッカーにハマリはじめたのはいつ頃でしょうか?

HAZIME:日本が初出場した98年のフランスW杯から。


―ハマるきっかけになった試合とか選手とかはあるのでしょうか?

HAZIME:Jリーグ開幕からフランスW杯まで5年くらい空いてるじゃないですか。ガチでヒップホップばかりやってて、あんまり細かく追ってなかったんだよね。98年になると、もうDJとして活動し始めてたし。

でも、さすがに『W杯初出場!』とかってなるとブチ上がるじゃん!?(笑)。「じゃあ行くか!」って、友達とフランス行ったり。


―現地まで行っていたとは! 観戦したのは日本代表戦ですか?

HAZIME:3試合ぜんぶ観たよ。日本戦を追ってると他のカードに当たらなくって、もったいないなと思いつつも他の試合は観なかったです。


―ロナウドが決勝戦前に不調を訴えたり。

HAZIME:そうそう!前日にプレッシャーにやられちゃって嘔吐を繰り返し……みたいなやつね(笑)。で、3-0でフランスが勝った。


■かつてのレアルは狂ってた。キャッチコピーで“牛を殺す”っておかしいでしょ(笑)

―そういえば、ジダンと一緒に写真撮ったという話を伺いました。

HAZIME:あ、それはニューヨークね。「ジダン、英語喋れなくて困る」っていう(笑)当時はしょっちゅう行ってたから。そしたらSOHOのadidasストアにジダンがいて。

わりと夏のニューヨークって(サッカー選手が)いるんだよ、シーズンオフだから。

マルディーニにも会ったし、リュングベリにも会ったよ。


―スゴい!(笑)一番好きな海外サッカー選手はいるのでしょうか?

HAZIME:一番はロナウド。“元祖”のほうの。


―彼のどこにハマったんでしょうか?

HAZIME:なんか……おかしくないですか? 人としてもちょっと変だし。


(一同笑)


HAZIME:銀河系の時のレアルが面白すぎて、それから基本的にレアルの試合ばっかり見てるかな。


―確かに当時のレアルはスゴかったです!

HAZIME:なんか変な奴が多かったんだよね。ジダンも変っちゃ変じゃないですか(笑)。ロナウドもロベカルも変だし、なんか優等生があんまりいないっていうか。笑えることばっかりやる、みたいな感じにハマっちゃって。だから、かつての読売もそうだよね。ちょっとフザケた感じというか。


―その後ベッカムも合流しますね。

HAZIME:ベッカム来たときは「優等生が来ちゃったな~」とか思ってました。

―そこでベッカムとロナウドが仲良くなり、徐々におかしくなっていったというか……。

HAZIME:入れ墨は増えるわ、アメリカにかぶれちゃうわ(笑)


―ロベルト・カルロスはどうでしょう?

HAZIME:フリーキックで“牛を殺す”とか……(笑)。今、そんな奴いなくない?キャッチコピーで“牛殺す”奴。


(一同笑)


HAZIME:クリスティアーノ・ロナウドもメッシもスゴいけど、さすがに牛は殺せないだろうっていう(笑)。そういうところでレアルが好きですね。


―今のレアルはどうですか?

HAZIME:一度チームのファンになっちゃうと、嫌でもしょうがないみたいな。ラウールとかカシージャスが出ていくのも嫌だったけど、しょうがない。だからサッカー好きでよく知ってる人と喋るときとかは「観てて面白いのがバルサなのは認めるけど、好きじゃない」って。要はきっかけが狂った奴らだったっていうだけで、今が優等生ばかりでもレアル好きは変わらないというか。


―当時のレアルは生え抜きと海外選手とのバランスも良かったですよね。

HAZIME:うーん、でも今考えるとヒドいかな……。よくこんな奴がスタメンで出てたな!? っていう。それこそグティとか、守備もまともにしないのにスゴいね、みたいな。もうセンスだけで生きてる奴って感じ。イカレた集団でしたね。


―では、ジダン以降の選手で「こいつパンチあったな」という選手はいますか?

HAZIME:マケレレ!「よく捕るな~」と思って(笑)。あいつがいるからジダンも活きる、みたいな奴。


―ではポジションやプレースタイルで好きになるというよりは……

HAZIME:キャラの強さだね(笑)


(#2につづく)

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