【RUDEBWOY FACEインタビュー】「レゲエのヤバさを伝えるために他のジャンルにも刺激を与えつつやっていきたいなと思う」(後編)

レーベルメイトRUEED、AKANEを引き連れ、7月初頭の『AbemaMix』 Mondayで披露した生ライヴも好評なRUDEBWOY FACE。それとほぼ時を同じくして彼が発表したベストアルバム『The Best』は、〈SUGAR SIDE〉と〈PEPPER SIDE〉の2CDからなる本作には、本人自らが選曲した20曲と新曲「20th」が収められている。〈15の俺まるで昨日のことのように~あれから絶え間なく鳴ってる音〉(「20th」)――現場でスキルを磨き、ブレることなく見せてきたそのRAGGAな背中を本作で確認して欲しい。8月1日のニューシングル「DeejayBusiness」リリースに続き、〈横浜レゲエ祭〉、〈HIGHEST MOUNTAIN〉といったビッグフェスからハコまで、この夏も各地の現場を揺らす彼のインタビュー。 



――初めて現場でマイク握った頃のことは覚えてます?

RUDEBWOY FACE:最初、都内で歌ったのが高校の時、幡ヶ谷にあったCLUB BってところでNANIWAMANとかがラバダブやってて、そこに16ぐらいに遊び行って、歌いたくてうずうずしながらブースの横にいたら、BUTCHERってDEEJAYがマイク渡してくれて。そん時自分で作ってた歌も飛んじゃって、ただ単に自分の名前を連呼してたような感じだったんですけど、「気合い入ってんな」って言われて、そっからいろんな現場でチャンスを見て、やるようになって。だけど横浜は敷居が高くって、マイク握るチャンスどころかブースにも近寄れないみたいな感じだったですね。

――横浜にしてもその頃はまだ閉鎖的というか、シーンそのものが小さかったっていうこともあるんでしょうね。

RUDEBWOY FACE:その頃って、地元の横浜はホントに怖いっていうか、すごい厳しい場所で。やっぱ自分がDEEJAYとして自信をもってやってないと認めてくれない場所だったから。

――そこから横浜でマイク握れるようになったいきさつは?

RUDEBWOY FACE:いつだったか都内のイベントで歌ってたらCORNHEADが「やっと見つけたぞ」みたいな感じで俺を捕まえて(笑)それから、いろんな現場に連れてってくれるようになったのが、ホントのキャリアのスタートで、そこでレゲエのシーンでやってる人達に仲間入りできたって思いがすごく強かった。それが18ぐらい。

――そこも周りがあってこそって話ですね。

RUDEBWOY FACE:だからCORNHEADにはホント感謝してますね。CORNHEADがMIGHTY CROWNとかも紹介してくれたし、そのぐらいから毎週のように横浜の現場でマイクを握るようになって、丁度そのくらいの時期からYOYO-Cもかわいがってくれるようになって。20歳ぐらいの時に、YOYO-Cが「ラバダブしに行こうぜ」って言ってくれて「あ、認められたんだな」って思いましたね。

――当時で言うと、ヒップホップとレゲエがすごくリンクしてたのも横浜のシーンならではでした。

RUDEBWOY FACE:そうですね。最近は少ないんですけど、当時は〈BAY MONSTERS〉ってイヴェントが横浜のHEAVENってクラブでやってて、そこはヒップホップとレゲエがしっかりリンクしてて。それが今のレゲエシーンを作るムーヴメントの始まりだったと思う。ヒップホップ好きだった子もそれこそNANJAMANやばいよ!みたいになったり。

――RUDEBWOYさん自身のキャリアを見ても、2000年代にMACCHO(OZROSAURUS)さんらと結成したROMERO SPは、まさにそのリンクの表れであって。

RUDEBWOY FACE:ROMEROでレゲエ以外のジャンルの人にも「やべえじゃん!」って言われるのがすげえ嬉しくて、もっとやろう!ってなってましたね。そこで横浜で絶対にNO.1になろうと思ったし、そこからさらにスキルを磨こうって考えてました。

――近年の活動においては、Magnum Recordsの立ち上げも大きなターニングポイントですよね。

RUDEBWOY FACE:自分でレーベル立ち上げてRUEEDとAKANEが参加するようになって3人での動きも作ってきたし、もちろんソロでも頑張って、3人集まったら「最強になろうぜっ」って言うのがコンセプト。最初はジャマイカのハードコアなものがダイレクトに日本でもバーッと広がると信じてやってたけど、今はマイノリティなりにすごく刺激を与えられると思って続けてます。

――今作の選曲はどのように進めたんですか?

RUDEBWOY FACE:ヒットした曲もヒットしてない曲も、とりあえず自分のキャリアの中で思い出になった曲と、改めて聴いてもらいたい曲を厳選しました。それと、20年で一区切りをつけれるような曲を入れたいなと思って「20th」(新曲)を入れた。思い出アルバム的に最初から聴いてもらって、最後の「20th」で今の心境みたいのを聴いてもらえたら一番いいかなと思って。

――〈SUGAR SIDE〉と〈PEPPER SIDE〉各々のカラーについて、ご自身の口から説明してもられば。

RUDEBWOY FACE:〈SUGAR SIDE〉は特に、これだけ曲があっても野外のフェスとかでは歌うけどクラブでは歌わないとか、そういう曲もすごくあって、普通の人でもわりとわかりやすい、自分の中ではキャッチ―なリリックの曲が入ってます。逆に〈PEPPER SIDE〉は、俺のホントにやりたいことが詰まってる。RUEEDも、そこに憧れた言ってくれるんすけど、〈PEPPER SIDE〉に入ってるようなハードコアな曲で若い子が憧れてくれてたのがすごくうれしいですね。

――新曲のレコーディングはどうでした?

RUDEBWOY FACE:レコーディングはあっという間に終わっちゃいましたね。気持ちよく作れて、気持ちよく歌えたし。

――個々の曲で特に思い出深い曲やエピソードなどあったら聞かせてもらえますか。

RUDEBWOY FACE:レゲエって言葉じゃなくて〈RAGGA〉って言葉が昔ヤンチャしてた頃すごく刺激的で、今も変わらず使ってるんですけど、〈PEPPER SIDE〉の「RAGGA RAGGA」は、ROMERO SPとタイのミュージックフェスに出ることがあって、そこで知り合ったタイのJOEY BOYってラッパーと日本で一緒に遊んでた時に〈RAGGA〉って言葉をコミュニケーションとして使ってたのがきっかけで作った。あとはやっぱ「Respect Due」ですね。昔、ジャマイカのマイナーなアーティストの曲で、レゲエのアーティストを連呼する曲があって、俺もいつかこういうの作りたいと思って作った曲。好きなアーティスト、俺の今を作ったアーティストの名前を書きだして、たぶん200人ぐらい入ってると思うんですけど、歌詞も書き切れないんで半分くらいしか載せてなくて、あとは勝手にディグってくれっていう(笑)。

――この『The Best』を通じて、特にヒップホップを聴いてるようなリスナーに言いたいことはありますか?

RUDEBWOY FACE:今は特に、ドラムパターンにレゲエを使ってたり、DRAKEなんてほぼほぼレゲエの現場で物掛かるような今のダンスホールレゲエを意識した曲を出したりしていて、レゲエ/ヒップホップの枠がいい意味でないから、ヒップホップ好きな子もダンスホールだったらすごい入りやすいと思うんですよ。そうかと思えばCHRONIXXとかJr.GONG(DAMIAN MARLEY)みたいなアーティストもレゲエにはいる。それは日本もジャマイカも一緒だけど、どういう形であれ自分がやってることを認めてもらえたら嬉しいし、レゲエを真剣にやる若い子がもっと増えてくれたらいいなと思います。

――今回のベストを一つの区切りに、もちろん活動は続いていくわけですけど、今後についてはどう考えてます?

RUDEBWOY FACE:ヒップホップのトラックメイカーもレゲエのトラック作りました!っていうのが最近すごく多いし、日本のダンスホールのレベルも上がってきて、ジャマイカとか本場と遜色ないぐらいのレベルになってきてる。日本人として海外のアーティストやプロデューサーもびっくりするぐらいの曲を作りたいなと思ってますし、レゲエでも、別のシーンでも海外で頑張ってるアーティストにはすごく刺激受けるけど、自分達の場所は自分達でキープしたいなって気持ちもある。そこはすごくジレンマを感じますけど、現場のサイクルも早いんで、ジャマイカでの新しい流れにもついていきつつ、みんなに飽きられないようにクオリティ高く、コンスタントにリリースを続けていきたいと思います。

――日本でもヒップホップが盛り上がってる中、レゲエもさらに盛り上がって欲しいですね。時代的にもカルチャー的にも近くなってる状況があるわけだし。

RUDEBWOY FACE:今のヒップホップのムーヴメントはすごくいいもんだと思ってる。ウチの地元の小っちゃい街ですら橋の下でサイファーしてたり、俺が始めた頃に考えられないことが起きてるから、レゲエにとってもすごくチャンスだと思うし、いろんなジャンルのアーティストともコラボしてみたい。ホントにレゲエのヤバさを伝えるために他のジャンルにも刺激を与えつつやっていきたいなと思います。


TEXT:ICHINOKI HIROYUKI

PHOTO:SASUKE


(Love Affair Riddim) AKANE - BED ROOM feat. RUDEBWOY FACE 

ASOBITAI - Rudebwoy Face, Rueed, Akane feat Pushim 

(Beef Riddim) RUDEBWOY FACE - Ice Pick prod by StarBwoyWorks 



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