チャンス・ザ・ラッパーのグラミー受賞は、音楽業界を破壊する「インディペンデントの勝利」

第59回「グラミー賞」の主要4部門のひとつ「年間最優秀新人」部門を見事に獲得したチャンス・ザ・ラッパー。日本でも授賞式が近づくにつれて「CDアルバムを出さないでグラミーノミネート」という言葉だけが独り歩きした感はあるが、ヒップホップの最高峰である「最優秀ラップアルバム」「ベストラップパフォーマンス」も含む3冠は、この23歳が成し遂げたことは、やはり画期的な出来事といえる。


■Chance The Rapper(チャンス・ザ・ラッパー) Wins Best Rap Album | Acceptance Speech | 59th GRAMMYs


今回の彼の偉業が単なる新人アーティストの快進撃に留まらないことはスピーチでも語ったとおり「インディペンデント」でやりきったことにある。

チャンスはスピーチで「決して一人でやるということではないんだ。「インディペンデント」というのは正に自由ってことで、この素晴らしい仲間たちと自由にやることなんだ」と語ったが、レーベル資本を通さずに全て一つのムーブメントとして知名度ゼロからスタートしたアーティストが成功例を作ったという意味でもパンドラの箱を開けた感はある。

「インディペンデント」いわゆるインディーという言葉は、これまではCDやレコードの流通の在り方や、所属レコード会社の規模を示すものだった。小さなレーベルから作品を発売した2011年のアルバム部門のアーケード・ファイアや、12年の新人部門のボン・イヴェールが受賞した際も「インディの勝利」という言葉を数多く目にしたが、今回のチャンス・ザ・ラッパーの場合はそうした商慣習自体も取っ払って本当の意味での個人とそのチームによるインディペンデントの時代を宣言する事件だといえる。


■Chance the Rapper(チャンス・ザ・ラッパー) - Same Drugs (Official Video)

■Chance the Rapper(チャンス・ザ・ラッパー) ft. 2 Chainz & Lil Wayne - No Problem (Official Video)


■Chance The Rapper(チャンス・ザ・ラッパー) ft. Saba - Angels

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