【神回】ライムスター宇多丸×サ上×Kダブシャイン×KEN THE 390が語る「ここがダメだよ 日本のHIPHOP」

今月26日の深夜25時から『AbemaTV』AbemaSpecialチャンネルにて、ライムスター・宇多丸とサイプレス上野の『ライムスター宇多丸の水曜 The NIGHT』が放送された。ラッパーのKダブシャインとKEN THE 390も登場し、超豪華で濃厚な2時間となった。

今月26日の深夜25時から『AbemaTV』AbemaSpecialチャンネルにて、ライムスター・宇多丸とサイプレス上野の『ライムスター宇多丸の水曜 The NIGHT』が放送された。ラッパーのKダブシャインとKEN THE 390も登場し、超豪華で濃厚な2時間となった。

活動10周年記念ベスト盤をリリースするKEN THE 390の生ライブでスタートした今週の『水曜 The NIGHT』。酒盛りメイトとしてKダブシャインも参戦し、宇多丸とサ上の背後から安定のKダブ節を展開した。


放送前から宇多丸たちの楽屋で油を売っていたというKダブだが、この日は開始2時間前にスタジオ入りしたらしい。昔は遅刻キャラだったという本人いわく、今では「すっごい怒られるの! ちょっとした遅刻でも」とのことで、どうやら所属事務所であるナベプロに芸能界の厳しさを叩き込まれているようだ。


Kダブ効果もあってかオープニングトークから“わちゃわちゃ感”が充満したまま、KENの持ち込み企画『ここがダメだよ 日本のHIPHOP』へ。あきらかにヘッズがザワつくであろう攻めたタイトルについて、KENは「語弊があります! ダメだって思われてる部分を払拭していこうっていう企画なんで」と釈明した。


ヘッズからは“ラップ王子”と呼ばれているKEN自身が、“怖い”“イカツい”と思われがちなラッパーのイメージを覆している存在ではあるのだが、「まだ誤解されてるところが多いと思うんです」と熱弁。ラップバトル番組『フリースタイルダンジョン』のおかげで数年前とは比べ物にならないほど世間の理解が深まった部分も実際あるが、やはり埋まらない溝があるらしい。


宇多丸は「僕らの時代とはまた違う、今の大盛り上がりの時代の直接の土台を築いた存在」とKENやサ上たちを称賛しつつ、「実はものすごく苦労してるじゃないですか。大変だったんじゃないですか、この10年は?」と訊ねると、サ上も「何もない時でしたからね、ハッキリ言って」と、その焼野原っぷりを証言。


宇多丸いわく「一人前の大人になるためには絶対に飲まなければいけないドリンク、泥水!」ということで、そんな“泥水体験”を経てきた彼らの意見を踏まえつつ、日本のHIPHOPの“イメージ検証”をしていくことになった。


ズバリ「世間に蔓延する日本HIPHOP界の偏ったイメージをKEN THE 390と一緒にみんなで払拭する」と声高(本人は気弱に)に宣言して始まったこの企画、通称“泥水特集”。KENがネットでリサーチ・収集してきたという一つ目のネタは、『けっこうデブがち そして彼女美人がち』というもので、「でも実際はデブって(HIPHOP界では)マイノリティじゃないですか?」と疑問を呈したKENに食いついたのは、やはりKダブとサ上だった。


実際、マンガ『デトロイト・メタル・シティ』に登場するMC鬼刃(KIVA)などは、ステレオタイプなラッパーのイメージによるものだろう。ノトーリアス・B.I.G.やファット・ジョーら海外の巨漢ラッパーのインパクトがデカすぎた結果かもしれないが、宇多丸は「最近のラッパーはシュッとしたイケメンばっかり」と愚痴りつつ、「太ってるほうがイケてたのは貧乏文化の産物(=成功して良いもの食ってるアピール)。今はそこを超えて、ちゃんとシェイプアップしてたほうが金持ちっていう」と、まだ日本の大衆にはHIPHOPシーンのトレンドが浸透していないことを指摘した。


ここでKダブが“彼女美人がち”について「俺いま彼女いないけど、いたときは可愛かったよ?」とボソリ。すかさずサ上に「“過去の栄光 すがる傾向”やめてくださいよ!(笑)」(※「口からでまかせ」RHYMESTER feat. KING GIDDRA & SOUL SCREAM)とツッコまれていた。


続いてのネタは『服のサイズゆとり持ちがち』。またしても“あるある”なイメージ。どうやらひと昔前のHIPHOPのイメージがいまだに強く残っているようで、Kダブが「キングギドラの責任かも? 02年くらいの俺らXXXLサイズとか着てたから」と言うと、宇多丸は「世の中の“HIPHOPな人”のイメージって、けっこうギドラが確立したところが大きいですよ」と分析しつつ、「ビジネスとして、ファッション含めてHIPHOPを回していくっていうのは悪いことじゃないですからね」とピシャリ。やはりファッションに関しては、約10年周期で同じトレンドが回っているというのが実際のところだろう。

さらにKENは『居酒屋でラップでdisってケンカしがち』と世間に思われているらしいことを報告。サ上は「それって、ラップやってる奴らが飲み屋でHIPHOPについての話でモメてるだけでしょ(笑)」と言いつつも、かつてはクラブなどでフリースタイル絡みの揉め事がそれなりにあった模様。そんなサ上も10年ほど前に、名古屋の某クラブであのKREVAに絡みまくったことがあるとか。しかも、最終的にはバトルで「俺が日本で一番稼いでるラッパー!」とマイクを叩きつけられ、その迫力に「かっけえ……」と圧倒されてしまったとか。


そして最後に『“母への想い”歌いがち』とバカにしたような意見が多かったことを嘆いたKENは、真剣な表情で「でも俺、母に感謝するのはHIPHOPのすごくいいとこだと思うわけですよ」と力説。Kダブが「ラッパーはみんなマザコンだからね」と同調すると、宇多丸も「特にアメリカの黒人社会における“母親を大事にする”っていう感覚は、現代の日本社会の比じゃない」と解説した。


ここでKダブは「まず自分を生んだ母親を大事にしなくて、何を大事にするんだ? っていう話」とドヤ顔でキメたが、宇多丸に「母親とケンカして何年も口きいてなかったけどね」とバラされてしまう。ともあれ、この話題に関しては「お母さんは大切に」という意見で全員一致だったようだ。


KENいわく、他にも『ラッパーはめっちゃ遅刻する』など根拠不明のイメージもあったようだが、かつて“チコックマ”と自称していたKダブや、インタビューに1時間半も遅れてきたという漢 a.k.a. GAMIなど、実際シーン内には時間にルーズなラッパーが多いことが判明。その後も第一線のラッパー4人が過去の鉄板ネタや“HIPHOP業界あるある”を肴にダベりまくり、そのバカバカしくもディープな内容に視聴者からは「神回!」といった絶賛コメントが寄せられていた。

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